タンジェリン(ブラッド × マンダリン)× Gプロジェクト。
── 過去に一度、実績のある組み合わせを、もう一度。
Vol.04「Memento Mori, Carpe Diem」1日目「ひとつなぎ」での繁殖会議のあいだ、── 参加者からのリクエストとして立ち上がったのが、もみじ(タンジェリン)× プロ(G-project) のペアリングでした。
この組み合わせは、過去に同じ二匹で成功し、すでに子が生まれた実績のあるペア。── ふつうならば、「もう証明されたペア」として、そのまま脇へ置かれてもおかしくない組み合わせです。
けれど、レプレプさんが語った言葉が、この日の判断を静かに支えました。
「もう一回、検証することも大事だと思うんです。」 — レプレプ / Vol.04 繁殖会議より
再現性を確かめ直すこと。同じペアがふたたび同じ結果を出せるか、静かに見つめ直すこと。── その姿勢が、繁殖という営みを、単なる「産ませる作業」から、「知の蓄積」へと少しずつ深めていきます。
2日目「Carpe Diem」の繁殖実践では、その場で もみじ × プロ に求愛行動が見られたものの、その日のうちには交尾には至りませんでした。── 同じ環境、同じタイミングでも、ペアごとに進み方は異なる。「もう一回検証することも大事」という言葉が、別の角度でも意味を持ち始めた瞬間でした。
そして Plaza を終えたあとの日々のなかで、── もみじ × プロは、静かに、確かに、次の物語を紡いでくれました。
2021年生まれ。橙〜深い赤の発色を強調していく タンジェリン系統(ブラッド × マンダリン) のオス個体。── 幼体の頃から、同クラッチのなかでもクオリティが高く、ハイエンドで販売されていた背景を持つ。スポットのない、まっすぐな赤味のタンジェリン。体重・種親としての交配履歴等は、PRIMAL PLAZA 繁殖シミュレーター内のプロフィールを参照。
2020年生まれ。Gプロジェクトは、Sasobek Reptiles による、様々なラインを掛け合わせた独自血統で、── グリーン発色を目指して選別交配が行われたライン。GプロジェクトのGは、ゲータレードのG。プロは、深い色味と複雑なパターンを持つメス個体として、もみじとの掛け合わせで既に実績があり、今回の再検証にも選ばれています。
Plaza の場では交尾に至らなかった もみじ × プロ。── けれど、「その場で結果を出す」ことよりも、その後の日々のなかで、二匹はゆっくりと自分たちの時間を重ねていってくれました。6月から7月にかけて、二度の産卵が確認されています。
Plaza から約 1ヶ月半、2つの卵の産卵を確認。── そのまま孵卵器へ移し、静かに温度と湿度を管理していきました。前回の実績のあるペアとして、まずは着実に一歩を踏み出してくれた1クラッチ。
2つのうち 1つは順調な経過をたどっていますが、もう1つは残念ながら 孵化には至りませんでした。── 同じクラッチの中で、隣り合うようにして、生まれる命と生まれられなかった命が並ぶ。繁殖という営みの、静かな重みが手のなかに残ります。
1回目から約 24日後、ふたたび 2つの卵の産卵を確認。── 2つの卵が、赤玉土のうえに寄り添うように並びました。1つは白く艶やかに、もう1つはやや色味を含んだかたちで。
今回のクラッチも同様に、1つは順調な経過をたどっていますが、もう1つは 孵化には至りませんでした。── 2度のクラッチを通じて、同じ結果のかたちを見つめることになりました。無事にたどりついてくれた命に、感謝と期待を込めて、静かに見守っていきます。
繁殖という営みは、── 一度成功したペアが、次の年もまた同じように成功するとは限りません。個体の年齢、その年の栄養状態、環境の微妙な変化、そして相性の巡り。── いくつもの変数のうえに、毎回、あたらしいクラッチが立ち上がっていきます。
「もう一回検証することも大事」というレプレプさんの言葉は、── 経験を、その場かぎりの体験で終わらせないための、繁殖家としての姿勢そのものです。同じ組み合わせで、同じ結果を、あるいは違う結果を確かめていくことで、── 個体たちの物語は、より深いところへと降りていきます。
今回の もみじ × プロ の2度の産卵も、── ただ「成功したペアが、また産んでくれた」という記録以上の意味を持ちます。過去のクラッチと比較しながら、卵の大きさ、殻の質感、産卵間隔。── ひとつひとつを丁寧に読み解いていく先に、また新しい「わかったこと」が待っています。
Vol.04 の繁殖会議で、レプレプさんが語ってくれた一言。── その言葉は、Plaza を終えたあとの日々を歩むうえでも、静かに背中を押しつづけてくれています。
「もう一回、検証することも大事だと思うんです。
同じ組み合わせで、同じ結果を確かめる。
それが、次のクラッチへの、いちばんの布石になる。」 — レプレプ / Vol.04 繁殖会議より
── 過去に一度、この組み合わせから生まれた子たちは、いまも私たちの手のなかで、それぞれの色と模様をゆっくりと深めながら暮らしています。今回の2度のクラッチから、また新しい命が芽吹いてくれるとしたら、その一匹一匹が、どんな色と模様を纏ってやってくるのか。── 今から、静かに楽しみです。
そして、無事にたどりつかなかった卵たちの記録もまた、── 次のクラッチのための、確かな布石として残ります。「もう一回、確かめる」という姿勢のなかに、繁殖という営みの、ほんとうの深さがあるのだと思います。
── Vol.04 本編2日目 「Carpe Diem」 の繁殖会議・繁殖実践の詳細は、こちらの本編レポートに収録されています。
Memento Mori × Carpe Diem Event Report / Day 02 →
── もう一組のペアリング「アリストテレス × テルース」の記録は、こちら。
Pairing Notes 01 / Aristotle × Terus →
証明された一度を、もう一度確かめ直す。
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